【書き下ろし】太陽の声にのせて
それでも、何か引っかかることがあるとこうやって悪口が始まってしまう。
それが、すごく嫌だった。
『ねぇ、友梨もそう思わない?』
愛華ちゃんの言葉に、私は言う。
『うーん、でもボール怖い子って本当にいるし……。
みんながあてられそうになったら私が守るよ!』
今がすごく楽しい。
だから、みんなで一緒にいたい。
悪口なんて言わないで。
そういう気持ちを込めて言うと
みんな分かってくれたみたいで
『もう~!友梨は優しいんだから』
悪口がやんだ。
だから大丈夫かなって思っていたんだけど、
それは次の日、形になって起こってしまっていた。