【書き下ろし】太陽の声にのせて
本当は違うけど。
「大丈夫なの?早く帰りな?ゆっくり休んでね」
「うん、ありがとう」
私はにこっと笑顔を浮かべて、一人で帰ることにした。
「いい風~」
合わせて一緒にいるより
一人の方がいいって思うことがある。
だけどもう2度とあんな目にあいたくないって思う自分もいる。
「私……何がしたいんだろうな」
自分を抑えすぎて
なんのために学校生活を過ごしているのかさえ分からなくなっていた。
家に帰っても、どうせ何も話さない。
だったら、少しこの公園で横になってよう。
芝生のあるところにゴロンと体を横にすると
空気がよくて、すごく気持ちよかった。