【書き下ろし】太陽の声にのせて


そして、ぎゅっと目をつぶってもう一度目をあけたら

「ぎゃあ!!!」

「何してんの?お前」


そこには、岡崎くんがいた。


私のことを覗きこんでいるからビックリして、変な声出しちゃった。

「死んでるのかと思ったわ」

「ただ目、つぶってただけだけど……」

「そ。」

「あ、あの……」


それだけを言って立ち去ろうとする岡崎くんを

私はとっさに呼びとめた。


「なに?」

「あ……いや、特にはないんだけど」

なんで呼び止めちゃったんだろう。

うつむいてなんでもないと言おうとしたら

彼はこっちにやってきた。


な、何……!?

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