【書き下ろし】太陽の声にのせて
そして、私の目の前に来ると耳元で言った。
「キス、しよっか友梨ちゃん」
……!?!
「な、なに……言って!?」
かあっと赤くなる顔。
彼の顔が近づいてきて、
とっさに全力で振り払うと私は言った。
「やめてよ!なにしてんの!?」
強い口調で言った私に彼は笑う。
「誰でもいいのかと?」
岡崎くんはバランスを整えながら言った。
「好きじゃないヤツともあんなことするんだから、
誰でもいいのかって思ってさ」
やっぱりイジワルなことを言う。
岡崎くんは私と悠馬くんのデートを見てたんだ。
「どうしてそんな意地悪なこと言うの?」