【書き下ろし】太陽の声にのせて


すると、彼は芝生に落ちたサッカーボールを拾って

遊んでいた小学生くらいの集団の中に入っていった。


「ちょ……なにするの」


慌てて岡崎くんの後を追いかけて声をかけるけど

彼は楽しそうに小学生に言う。


「なぁ、俺らもキャッチボール入れてくんね?」

「いいよー!!」

「ちょっと待ってよ……俺らって」

「当然、お前もに決まってんだろ」


そんなことを勝手に言うと

円になり始めキャッチボールが始まってしまった。


「普通のキャッチボールじゃつまんねーから

普段から思ってることを言いながら投げるキャッチボールな?」


な、なにそれ……!?



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