【書き下ろし】太陽の声にのせて
2人でカバンを取りに行って考える。
土が付くとか、汚れるとか気にせずボール投げた自分。
ローファ―を履いて芝生で遊ぶ自分。
本当は、本当は……
高校でもこういうことがしたかったんだ。
めいいっぱいはしゃいで
めいいっぱい笑う。
化粧が崩れるなんて気にしない。
恋バナなんてしたくない。
こうやって、なにも考えず、めいいっぱい遊びたかった。
だから、今日は本当に楽しかった。
「ありがとう」
私は岡崎くんにそう言った。
「いんや、別に。」
カバンを持って並んでる歩いていると、夕日がキレイに光っていた。
太陽みたいな色してる。