【書き下ろし】太陽の声にのせて
「麻友ちゃんとかもさ、心配すると思うんだ。
俺たちがいつまでもこんなんだったら
今日もさ、実は麻友ちゃんがおススメしてくれたんだ」
麻友……。
やっぱり麻友のアイデアだったんだ。
友達に嫌われるのが怖かった私はウソをついた。
それが、こんなツケになって返って来るなんて……。
いやだって、言ったらどうなるだろう?
麻友に報告されるに決まってる。
そしたら、麻友はなんていう?
みんなに言って私のこと、ハブくかもしれない。
そんなことになったらまた、一人……。
「わ、私達は私達でゆっくり進めていくとかさ……」
震える声でそう言うけれど、悠馬くんは強い瞳で言った。