【書き下ろし】太陽の声にのせて


な、何……!?

強引に、強い力でステージと反対に私を引っ張るのは


「岡崎くん……!?」

ばぎれもなく彼で、何も言わずに私を出口まで引っ張ってく。


「ちょ、岡崎くん!?」

外まで来て、人気のいない場所まできた時、岡崎くんは私を放した。


「な、なんで……!?なんで岡崎くんが……」

「助けて、って聞こえた気がした」


え?


「お前が泣きそうな顔して

助けてって言ってるように見えたから助けた」


助けて……か。

正確には言ってない。けど彼はそれを感じとったんだろうか。


「お前さ、やめちまえよ。

あんな顔して男といて自分の意思押し殺して楽しいの?」
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