へそのを


ソファで横になっていたら
つい眠ってしまっていた。

ふと横を見ると
女の子が床で眠っていた

雨の音がひどい
今が何時なのか
空が暗くて検討もつかない

この家には時計は置いていない
時間が経つのを待つのは
もう懲り懲りだ



なにか温かいものを と
お味噌汁を作る


その物音で起きたようで
ぼんやりと窓から外を見ている

味噌汁と白ご飯をテーブルに置く



『ご飯 出来たよ?』



「ありがとう」



俺が食べ終わっても
まだ半分ほどしか
食べれてないようだった



『具合悪い?』



首を振る




『あ 名前教えてよ?俺は』



「日比谷 菫」



名前を名乗る前に答えられた



「あなたは言わなくていい」



小声でもう知ってるから
と言った気がした。

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