キミと初恋、はじめます。


「誰もいない海って静かだ。 俺、あんまりこーゆーとこ来ないから新鮮」


「そうなの? なら今度は、なっちゃんと祐介くんも一緒に来ようよ」


「えー、あの2人うるさい」


そんな事言って仲良しなくせに……とクスクスと笑うと、翔空がコツンと頭を小突いてきた。



「シキはよく笑うねー」


「そう?」



あたしよりも翔空の方がいつも笑ってると思うけれど。


あたしが笑ってるとするなら、それはきっと翔空がいるから。


隣でキミが笑ってくれるから、あたしも笑えるんだよ。




やっと繋がったこの気持ち。


幸せで、温かいこの時間。


どうか、少しでも長く続きますように……。
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