キミと初恋、はじめます。
◇
────…昼休み、屋上にて。
翔空とあたし、なっちゃんと祐介くんでお昼ご飯の時間。
「なんか、すごく気合いが入ってるね」
お母さんが作ってくれたお弁当をつつきながら、先ほどの話を思い出して呟く。
「ハンパないのよ、ここ」
「学園祭なんかは特にな」
なっちゃんと祐介くんが顔を見合わせて、苦笑する。
なっちゃんのお昼ご飯は購買で買った野菜サンドに、レモンティが定番。
翔空と祐介くんも購買だけど、2人は気まぐれみたいで固定はしてない。
「母さんがそーゆー盛り上がる行事、大好きなんだよね」
「テスト終わったし、学園祭まではもうほとんど準備期間みたいなもんだよな」
皆は、中学の時からだから既に経験済なんだよね。
どんな感じなんだろう……。