キミと初恋、はじめます。
無気力なら無気力。
マイペースならマイペース。
貫き通せばいいのに、全てが中途半端なんだ。
勉強もスポーツも、対してやらないのに出来てしまう。
人生がつまらない、とすら思わない。
いや、思っていたのかも知れない。
そーやって思う事すらも逃げていた。
シキと出逢う前は、毎日が何気なく過ぎて、何の変わりもない日々が積み重なってるだけの、人生。
なにかに心を動かされる事も無い。
そんな毎日が、二学期最初の日、一転した。
シキに出逢って、俺の全てが変わったのかも知れない。
考え方も、感じ方も。
変わっていくのも無意識で、俺を変えているシキもそんな事気づいてない。
毎日が現実逃避だった俺のつまらない人生が、たった一人のオンナノコに一目惚れをして、変わった。
……案外、そんなものなのかもしれないな。
変わらない、変われない、なんて悩むより前に、その時が来たら気づくよりも先に、全てが変わって新しい色に色づいていく。
そして恐らく、その相手は……
自分にとっての、特別な人。
俺にとっての、シキのような存在。