キミと初恋、はじめます。
「あ、ねえ二人とも、甘党だよね?」
ふと思いつきで、野村くんと東条くんに尋ねてみた。
顔を見合わせて頷いた二人。
なら……
「放課後、あたしとなっちゃんでクレープ食べに行くんだけど、二人も一緒に行かない?」
絶対みんなの方が楽しいし!
「え、いいの?」
「……行く」
野村くんが首を傾げ、東条くんは小さく頷いた。
「もちろん!ねっ、なっちゃん!」
「私は別にいいわよ」
なんだかんだ、少し楽しみになってきた!
翔空とか祐介くん以外の子とは、あまり遊びに行かないしね!
ワクワクして笑みをこぼしたあたしに、クラスの皆の視線が集まっていた事なんて、何一つ気づいていなかった。