キミと初恋、はじめます。
「えっと、いくらだっけ?」
「……華沢の、俺が払うから。弘樹、樋口の払えよ」
「お?おぉ、了解」
まさかの東条くんのおごり発言に、あたしとなっちゃんは驚いて目を見開いた。
「えぇっ!?そんなの悪いよ!」
「え、私別に自分で払うからいいわよ」
首をふるあたし達に、野村くんが笑ってひらひらと手を振った。
「まあまあ、ここは男に奢らせろよ」
いやいや、最初に奢るって言ったのは東条くんだよ!
とは思ったものの、あたしとなっちゃんは顔を見合わせて、ここは奢ってもらう事にした。