真実の中のアリス
「いやぁ、光栄ですよ
いつまでたっても僕らを
困らせることばかりしてきた
白ウサギに見下されるなんて」

「そんなことしてませんよォ・・
“ Hatter”こそォ
ヘタレぶりを発揮して
くれたじゃないですかぁ
あれがなかったら
お姫様は笑ってくれませんでしたよ」

「あはは
ボクは“イカレ帽子屋”
ですから」

笑い声は絶えないが、完全に

目が笑ってない。

2人のバックに炎が燃えているようだ。

倖が暑苦しいと呟く。
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