真実の中のアリス
「まァ、ここにお姫様がいないのが
ボクに取っては残念だよ」


アメを口に放り込みながら

金髪の男は辺りを見渡す。

その目は、誰かを必死に

捜しているようにも思えた。


「ねぇ、みんな私たちの喜びも
解ってないようだから
チャッチャと話して、
どっか飲みに行こうよ」

耳より上に束ねた、茶髪の髪を横に垂らし

た女が。

みんなにサインを送るように、

手で合図をして見せた。

「それもそうだな」

「まァ、そーゆー方向で
行きましょうか」

「俺は構わないよ」

「全員一致だし、話してよ
コトの始まりはあんたが全部知ってるんでしょ?
“快楽の白ウサギ”役 木野 准くん?」




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