真実の中のアリス
ガリッと口の中で

アメをかみ砕く音がした。

この、暗く閉め切られた部屋に

大きく響く。

「はいはい、ボクから
話せば良いんでしょ」

金髪の男、もとい准は

甘味の入った缶を、耳の側で

縦に振りながら、目を中に泳がせる。

「あれは、良く晴れた日でしたねぇ・・・」








< 7 / 23 >

この作品をシェア

pagetop