真実の中のアリス
「簡単ですよ。試しに触ったら
胸がなかっただけってコトで」

周りの空気が凍結し始めるのは

原因を作って本人だって

よく解っているだろう。

「・・なんですか?
もちろん冗談ですよ。
ボクには解るんです。
元々から、そう言った
雰囲気も察知するのには
慣れてますから」

「・・そう・・よね
そんなキモイコトは
いくら準だってしないよな・・・」

眼帯の女はしたを向いた。

「なんですか、いくら“准”だってって!」

准は、眼帯女の発言に不機嫌に

なりながらも、話を戻し始める。
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