DQN女がオトナになるまで。
いままでの佐野さんとのことを
簡潔に話して、
どう思いますか?と2人に聞いた。
「それってさー、奈津美がダメだったときの
保険でしょ。寺塚は」
竹村さんに言われた言葉が
あたしに重くのしかかる。
薄々わかってはいたけど
こうもハッキリ言われるとは...
「やっぱそうなんですかね」
「いやーそうでしょ!」
この2人は容赦なくズバッと言うけど
だいたい的を得てる。
それに、周りには言わないでくれるから
ついいつも話し込んでしまう。
あたしの恋愛話をしているうちに
時計は22時をまわり、
あたしはあがることになった。
「お先失礼しまーす!お疲れ様です!」
「「おつかれー」」
あたしはすぐにケータイを取り出し、
野澤さんに今から向かいますと
連絡をした。
野澤さんたちは先に飲んでいるらしい。
2人がいるのはすぐ近くのお店だから
あたしは歩いて向かう。
急いで支度を済ませ、
足早に裏口から出て
2人がいるお店へと歩き出した。