DQN女がオトナになるまで。



席に着いた野澤さんと
龍二さんを交互に見ながら聞いた。

「龍二さんの隣でいいじゃん〜」

「こっちくるか?
ほら、おいでおいで〜」

酔っ払ってる龍二さんが
おもしろくてあたしは笑ってしまった。

「やだ〜龍二さんの隣いやです!」

酔っ払いを口実にあたしは
野澤さんの隣へと座ることになった。



しばらく他愛のない話をしていると
野澤さんがケータイをいじりながら
若干声のトーンを落として話した。



「うわー、これ見てくださいよー」

龍二さんとあたしに見えるように
野澤さんがケータイを渡してきた。

そこには谷口さんとのLINEの画面。

【寺塚、好きだね】

この文面だけでは理解できず、
固まっていると野澤さんが話を続けた。

「寺塚も合流したよ〜って報告したんすよ
そしたらこれだよ」

苦笑しながらケータイを戻し
返信を考え込んでいるようだった。

「野澤も大変だな〜」


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