イジワル同期とスイートライフ
心が震えて、口から出そうだ。
手のひらから、熱と一緒に全部、伝わってしまいそうで怖い。
久住くん、私、あなたが好きなんだよ。
玄関の壁に押しつけられたとたん、唇が重なった。
手は駅からずっと繋いだままで、もうどっちの体温かわからないくらい熱い。
壁に置いた片手で、私をゆるく拘束して、久住くんは長いキスをした。
泊まりたいと言った、私の欲求を感じ取ったに違いない。
もつれるように部屋に上がり、ベッドに倒れ込む。
見上げる先で、久住くんがネクタイを首から抜き取った。
上着を脱ぎ捨てて、ワイシャツから腕を抜きながら、私にキスをする。
身体を起こして、ひと息にTシャツを脱ぐと、すっきりしたように頭を振り、その仕草が私には、高校生とかそのくらいの男の子みたいに見えた。
綺麗な上半身が、こちらに倒れてくる。
受け止めながら、なにかおかしいと頭のどこかが感じていた。
これでいいんだっけ。
首筋へのキスと同時に、ブラウスのボタンに指がかかる。
上のほうを最低限外しただけで、久住くんは手を差し入れてきた。
残りを私が自分で外すと、待ってましたとばかりに下着ごと肩からずり下ろされ、むき出しになった肌に甘く歯を立てられる。
次第に息が上がってくる。
腕の内側を舌が這ったとき、こらえきれずに最初の声をもらした。
でもやっぱり、なんだろう、なにか違う。
強烈な違和感。
このまま続けたらダメだ。
ダメだ。
「や…ごめん、やめて、やめて!」
私がいきなり叫んだので、久住くんはぎょっとして身体を起こした。
電気もつけない薄暗い部屋の中、ベッドに手をついて私を見下ろす。
「え、なに? どうした?」
そのときようやく私は、それまで彼がひとことも発しなかったことに気がついた。
自分がストップをかけたというこの事態に動揺して、声が震える。
手のひらから、熱と一緒に全部、伝わってしまいそうで怖い。
久住くん、私、あなたが好きなんだよ。
玄関の壁に押しつけられたとたん、唇が重なった。
手は駅からずっと繋いだままで、もうどっちの体温かわからないくらい熱い。
壁に置いた片手で、私をゆるく拘束して、久住くんは長いキスをした。
泊まりたいと言った、私の欲求を感じ取ったに違いない。
もつれるように部屋に上がり、ベッドに倒れ込む。
見上げる先で、久住くんがネクタイを首から抜き取った。
上着を脱ぎ捨てて、ワイシャツから腕を抜きながら、私にキスをする。
身体を起こして、ひと息にTシャツを脱ぐと、すっきりしたように頭を振り、その仕草が私には、高校生とかそのくらいの男の子みたいに見えた。
綺麗な上半身が、こちらに倒れてくる。
受け止めながら、なにかおかしいと頭のどこかが感じていた。
これでいいんだっけ。
首筋へのキスと同時に、ブラウスのボタンに指がかかる。
上のほうを最低限外しただけで、久住くんは手を差し入れてきた。
残りを私が自分で外すと、待ってましたとばかりに下着ごと肩からずり下ろされ、むき出しになった肌に甘く歯を立てられる。
次第に息が上がってくる。
腕の内側を舌が這ったとき、こらえきれずに最初の声をもらした。
でもやっぱり、なんだろう、なにか違う。
強烈な違和感。
このまま続けたらダメだ。
ダメだ。
「や…ごめん、やめて、やめて!」
私がいきなり叫んだので、久住くんはぎょっとして身体を起こした。
電気もつけない薄暗い部屋の中、ベッドに手をついて私を見下ろす。
「え、なに? どうした?」
そのときようやく私は、それまで彼がひとことも発しなかったことに気がついた。
自分がストップをかけたというこの事態に動揺して、声が震える。