イジワル同期とスイートライフ
好きでもなんでも
非常に意外だった。
久住くんは寝起きが悪い。
起きる必要がある時刻にはちゃんと起きるけれど、必要がない限り寝ている。
「ねえっ」
「いてっ」
日曜日の、もうお昼も近い頃、私がシャワーを浴びても掃除をしても洗濯をしても、ぴくりともせず枕を抱いている彼の背中を、いい加減叩いた。
「今日から出張なんでしょ、寝てていいの」
「夜の便だし…」
「シーツを洗いたいの、起きて」
汚した責任を感じているのか、家主の言葉を尊重しているのか、渋々といった様子でベッドから降りてくる。
「コーヒー飲みたい」
「どうぞご自由に」
「いれてもらったのが飲みたい」
彼女にでも言え!
いや、私がそれなのか。
どうも身に着かないな。
「これ洗濯機にかけたら、いれてあげるから」
「お前、朝から元気だなあ…」
「今日は天気がいいから、起きるって決めてたの。ていうかもう朝じゃないし」
「血圧高そうだなあ…」
寝足りなそうにぐらぐらしている頭を枕で叩いてから、シーツを綺麗なものに取り換えた。
洗い終えたシーツをベランダに干す頃には、太陽はもう真上だった。
素晴らしい秋晴れだ。
二時間もあれば乾くだろう。
「六条って、おい」
「ん?」
部屋の中から、久住くんが顔を出した。
シャワーを浴びていたらしく、バスタオルを腰に巻いている。
久住くんは寝起きが悪い。
起きる必要がある時刻にはちゃんと起きるけれど、必要がない限り寝ている。
「ねえっ」
「いてっ」
日曜日の、もうお昼も近い頃、私がシャワーを浴びても掃除をしても洗濯をしても、ぴくりともせず枕を抱いている彼の背中を、いい加減叩いた。
「今日から出張なんでしょ、寝てていいの」
「夜の便だし…」
「シーツを洗いたいの、起きて」
汚した責任を感じているのか、家主の言葉を尊重しているのか、渋々といった様子でベッドから降りてくる。
「コーヒー飲みたい」
「どうぞご自由に」
「いれてもらったのが飲みたい」
彼女にでも言え!
いや、私がそれなのか。
どうも身に着かないな。
「これ洗濯機にかけたら、いれてあげるから」
「お前、朝から元気だなあ…」
「今日は天気がいいから、起きるって決めてたの。ていうかもう朝じゃないし」
「血圧高そうだなあ…」
寝足りなそうにぐらぐらしている頭を枕で叩いてから、シーツを綺麗なものに取り換えた。
洗い終えたシーツをベランダに干す頃には、太陽はもう真上だった。
素晴らしい秋晴れだ。
二時間もあれば乾くだろう。
「六条って、おい」
「ん?」
部屋の中から、久住くんが顔を出した。
シャワーを浴びていたらしく、バスタオルを腰に巻いている。