今、2つの色で


「「 凛夏 」」


2つの声が、重なった。


あたしを呼んだ、2つの声。


何故かは分からない。


苦しくなる。


振り返れば、あたしを見つめる2人の姿。


その瞳に映るのは、戸惑うあたしの姿。


――あたし、どうすればいい?


脚は少しだけ震えて、握った手には汗が滲んだ。

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