今、2つの色で


「…あたしは浮気なんてしてない…」


自分が何が言いたいのか頭の中でまとまっていないのに、口は勝手に動く。


逢坂の手を、そっと離す。


2人ともが、あたしをただ見つめている。


「あたしは駿のことだけが本気で好き!!!!」


本音を言うと、つい流れる涙。


こんな男2人の前で、絶対に泣きたくなんかなかった。


弱い女だと思われたくなかった。

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