今、2つの色で
俺が廊下を歩いていると聞こえてきたのは、そんな声ばかり。
そしてたまには先輩男子に呼び出されて。
「お前随分調子乗ってんじゃん」
「そういうことしてるとどういうめに遭うか分かるか」
殴られたりもしたけど、結局どの喧嘩も俺が勝ってしまって。
気がつけば俺は、どこへ行っても“問題児”と言われるほど有名になった。
でも学校以外に行く場所もないし、家にいても特にすることがなくて暇だったから。
だから俺はずっと、学校に通い続けていたわけだけど。