今、2つの色で




それから月日が過ぎて、地面に雪が積もりだした頃。


その日、俺は学校になんとなく居残っていた。


相変わらず、家に帰っても暇だった俺。


放課後の誰もいない教室でボーッとしながら、好きな飲み物を飲んで過ごすことも少なくはなかった。


その日は特別冷えていて。


俺はホットコーヒーを買おうとエントランスまで向かい、自動販売機の近くまで駆け寄った。


――その先で、見覚えのある後ろ姿を見つけた。

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