今、2つの色で
激しい運動をすると心拍数がすぐに上がってしまい、酸素をうまく吸うことができなくて苦しくなってしまう体質なのだ。
だから今みたいに自分にぶつかられることが分かっていても、素早く走ってかわすことはできない。
未亜は今までも体育の授業には参加できなかったし、休み時間になってクラスメイトが外で元気にサッカーをして遊んでいるときも、未亜はただ応援することしかできなかった。
あたしはずっと、そんな未亜を一番近くで見てきた。
だからこれからもあたしは、未亜をこうやって守っていかなくてはならない。
でもこれは全く苦痛なことじゃない。
これより苦痛なのは、未亜の苦しんでいる姿を見ることで。