今、2つの色で


心の中で何度も繰り返すことになるけど、逢坂があたしのことをどう思っているかなんて分からない。


本気であたしを想っているはずはないだろうし。


ただ浮気相手として…あたしが都合良い女に見えたから、声をかけてきたのかもしれないし。


だけど…だけどね。


そう思いつつも、あたしは反対の意見も持ち合わせていて。


あたしに触れたあの指先、抱き寄せられる腕…マフラーを貸してくれたときの、かすかな香水の香り。


思い出すだけで、逢坂のあたしに対する脈はゼロではないんじゃないかなって、期待してしまう自分。

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