今、2つの色で




「――であるからにして~、」


眠い。


教室に入って席に着き、ホームルームを終えた先であたしを待ち受けているのは、授業という長い長い苦痛な時間。


あたしは勉強が得意では無いし、はっきり言って授業の内容はほとんどいつも聞いていない。


じゃあ何をして暇を潰しているかって?


まぁ、窓の外の真っ白な世界を見つめるのも悪くないんだけど。


でもあたしには、もっと暇を潰せることがあって。


――それは、斜め前の席の駿を見つめること。

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