今、2つの色で


白石さんはあたしを見たまま、何度か瞬きをした。


「実は…あたしもスポーツ大会が終わったら告白しようとしてたんだ…だから」


小さく息を吸って、笑った。


「あたしも、負けないよ」


それは力強く、逢坂への想いを込めた言葉。


「…はい」


それはあたしたちの間で交わされた、明るい宣戦布告。


スポーツ大会は、明日。


まさかのライバル登場で、不安も少し増えたけど。


でもあたしなりの言葉で伝えようと思うよ。


待ってろ、スポーツ大会!


待ってろ、逢坂蓮也!

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