今、2つの色で
未亜みたいに女子力が高かったら…もしかしたら駿もあたしだけを真剣に見つめてくれていたのかな。
あたしは自分の頭の上でモヤモヤと広がっていく思考回路を取り消して、またお弁当を食べた。
「凛夏」
2つめの卵焼きを食べているあたしに、声がかかる。
「駿、何?」
あたしが視線を上げると、その席の前には駿が立っていて。
あたしは駿のほうから声をかけてくれたことを少し嬉しく思いながら、そのまま駿を見つめた。