今、2つの色で


大好きなその声に、身体が震えて。


振り返ればそこには――


「あ…いさか…」


――逢坂があたしたちと同じ制服を着て、笑っていた。


「お待たせ」


ダボダボのカーディガン。


ピアスの光る耳も、スッと通った鼻筋も。


間違いない、幻じゃなくて。


本物の、逢坂。


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