今、2つの色で


逢坂はまだあたしの手を掴んだまま、問いに答える。


「それは残念、この学校で駿と同中なのは俺だけ」


「あ、そーなんだ…」


じゃあ駿のことについて何かしらの情報を知っているのは、この学校では今目の前にいる逢坂だけ。


聞きたいけど…コイツに聞くのはなんか嫌だ。


「その2」


あたしが頭の中でそう考えながら逢坂をジロジロと見ていると、逢坂はその視線を跳ね返すようにあたしの目を見返す。


「何故俺がお前のことを知っているでしょう」

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