愛しのカレはＶ(ヴィジュアル)系

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「あ～、暑い！」

「本当…汗だくになっちゃったね。」

CLOWNのライブが終わった。
キラさんとハルさんは、化粧直しするって言って、トイレに走って行った。



期待はそれほど大きかったわけじゃないけど、今日のライブは本当に楽しかった。
前の方はぎゅうぎゅう詰めだし、ずっと飛び跳ねたり、ジャンプしてたから、汗びっしょりになってしまった。
でも、疲れたというよりは気持ちが良い。
思いっきりスポーツでもやったあとみたいな爽快感があった。


キースさんは関西出身らしく、話がすっごく面白くてMCでめちゃめちゃ笑わせられた。
シュバルツは話術では負けたかな…
瑠威は、あんまり冗談を言うタイプじゃないし、キースさんの漫談みたいなしゃべりにはやっぱり全然敵わない。
とにかく、本当に楽しいライブで、私はすっかりCLOWNのファンになってしまった。
特にメンバーの誰っていうのはないけど…



「アンコール！」
「アンコール！」


誰かの言い出したアンコールのリクエストが場内にどんどん広がっていく。
そうだよね…これでおしまいってことはないよね。
気付けばさゆみも手を叩きながら「アンコール！」を連呼してたから、私も同じように声を上げた。



「璃愛！エミリー！」


そこへ、ハルさんとキラさんが、何か慌てた様子で戻って来た。