愛しのカレはV(ヴィジュアル)系
『行きます!行きたいです!』

『ほんま?無理してへん?』

『無理なんてしてません。
ハイキング行きたいです!』

『そんなん言われたら、本気にすんで~』

『私、本気です!』

自分でもちょっとびっくりするくらい、ストレートっていうか、素直に本心を書いてしまった。
送った後で、ちょっぴり恥ずかしくなってしまうほどに…



(軽い女だって思われたかな?それとも、厚かましい女?)



『ヅラちゃん、料理は得意?』

そんなことを考えてたら、キースさんからトークが入った。



『得意って程じゃないですが、毎日作ってます。』

『えっ?ヅラちゃん、自炊してんの?』

『自炊っていうか、両親が共働きなので、家事は私がやってます。』

『へぇ、ヅラちゃんて家庭的なんやな。
お弁当作って来てってゆうたら怒る?』

『怒ったりしませんよ。
ぜひ作らせて下さい!どんなお弁当が良いですか?』

『僕、好き嫌いないから、ヅラちゃんに全部任せるわ。
わぁ、今からすっごい楽しみやわぁ。
あ、ヅラちゃん、いつもの友達と一緒に来るやろ?』



えっ?二人っきりじゃないんだ…
それはちょっとびっくりだったけど…でも、もしかしたら、キースさんは気を遣ってくれたのかもしれない。
突然二人で会おうって言ったら、私がどん引きすると思って…
いつもの友達って…当然、さゆみのことだよね?
確かに、さゆみがいてくれたら私も心強いよ。
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