愛しのカレはV(ヴィジュアル)系
『二人とも、付けてくれたんや。
嬉しいわぁ。』



「わ、返信来たよ!」

「本当だ!」



『私も璃愛もとっても気に入ってます!』

『アルパカ、可愛いです!』

思いがけないキースさんからの返事が嬉しくて、私達は即レスしてしまった。



『そんなん言うてもうたら、こっちの方が嬉しいわ。
使てくれてほんまありがとう。』

『俺と同じメーカーの最新機種だな。
俺も機種変したくなってきた。』



「わっ!リクからも来たよ!」

「そうだね。」

「そっか、まったく同じじゃなかったんだ。」



『リクも機種変したら、アルパカのストラップ買うたんで~(* ´艸`)』

『いらねぇよ!』



リクさんとキースさんの会話に思わず笑みがこぼれる。



『今、練習中なんですか?』

『いや、さっき帰って来たとこ。
今からちょっと寝るつもり。』

『俺も寝る。』

『ゆっくり休んで下さいね。
おやすみなさい。』

『おやすみなさい。』


昨夜はきっと徹夜で練習だったんだね。
もっと話したいのはやまやまだけど、睡眠の邪魔をしちゃいけないから、私達は早々と会話を打ち切った。



「キースさんに喜んでもらえて良かったね。」

「そうだね。こっちも嬉しくなるよね。」

ほんの少しの会話なのに…しかも、文字だけの…それなのに、なんだかとっても幸せな気分…



(もしかして、これが恋心ってやつ…?)



まさかね。
違うよね…キースさんはただのあこがれ…うん、そうに違いない。
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