愛しのカレはV(ヴィジュアル)系
*
「じゃあ、あそこにしよか。」
山を下りて来る頃には、またお腹がすいてくる。
なので、たいてい帰りは駅の傍のファミレスで食べて帰ることになっている。
いつも、食事代は二人がおごってくれるからそれが申し訳ないのだけど、それはお弁当を作ってもらってるから…なんて言われて、結局、それに甘えてしまっている。
そのうち、また何かプレゼントをしようとは思ってるんだけど…
「あぁ、今日も楽しかったな。」
「ヅラ子達、このごろ少し登るのが早くなったんじゃないか?」
わぁ、リクさんにもそう言ってもらえるってことは、やっぱり日頃のプチトレーニングが効いてるってことだよね。
何か嬉しい。
もっと、頑張ろうって気持ちになってくるよ。
「さて、と。
何、食べようかなぁ…」
各々、メニューを広げて食べるものを選んでいる時…
私はふと、視線のようなものを感じた。
今、店に入ってきた感じの二人組が、少し離れた席に座り、私達のことをじっと見て、向かいの子と何かしゃべってる。
二人とも髪が金髪で、いかにもバンドが好きそうな個性的なファッションをしている。
向かいの子が、振り向いた時に私と目が合った。
(……まさか。)
「さゆみ…」
「何?あのね、外を見るふりしながら三つ先のテーブルを見て。
あからさまに見ちゃだめだよ。
あくまでもさりげなく…だよ。」
隣にいたさゆみに小声でそう話した。
さゆみは私の言う通り、ゆっくりと顔を上げさりげなく視線を泳がせた。
「じゃあ、あそこにしよか。」
山を下りて来る頃には、またお腹がすいてくる。
なので、たいてい帰りは駅の傍のファミレスで食べて帰ることになっている。
いつも、食事代は二人がおごってくれるからそれが申し訳ないのだけど、それはお弁当を作ってもらってるから…なんて言われて、結局、それに甘えてしまっている。
そのうち、また何かプレゼントをしようとは思ってるんだけど…
「あぁ、今日も楽しかったな。」
「ヅラ子達、このごろ少し登るのが早くなったんじゃないか?」
わぁ、リクさんにもそう言ってもらえるってことは、やっぱり日頃のプチトレーニングが効いてるってことだよね。
何か嬉しい。
もっと、頑張ろうって気持ちになってくるよ。
「さて、と。
何、食べようかなぁ…」
各々、メニューを広げて食べるものを選んでいる時…
私はふと、視線のようなものを感じた。
今、店に入ってきた感じの二人組が、少し離れた席に座り、私達のことをじっと見て、向かいの子と何かしゃべってる。
二人とも髪が金髪で、いかにもバンドが好きそうな個性的なファッションをしている。
向かいの子が、振り向いた時に私と目が合った。
(……まさか。)
「さゆみ…」
「何?あのね、外を見るふりしながら三つ先のテーブルを見て。
あからさまに見ちゃだめだよ。
あくまでもさりげなく…だよ。」
隣にいたさゆみに小声でそう話した。
さゆみは私の言う通り、ゆっくりと顔を上げさりげなく視線を泳がせた。