愛しのカレはV(ヴィジュアル)系
どうにもこうにもパニックなのです!




「ありがとう、望結ちゃん。
君のおかげで、家に帰るのが楽しくなったよ。」

「いえ、そんな……」

藤堂さんのマンションの片付けを済ませ、私は家路に就いた。
帰りにまたちょっと、駅前のショッピングモールに寄り道して…
お腹が減ったから、フードコートで何か食べて帰ろうと思ったら…



「よぅ!」

「な、なんで!?」

片手を上げて微笑んでいたのは、なんと、リクさんだった。



「何食う?」

「え…?」

「だから、何食うかって聞いてんだよ。」

「え…えっと…そ、その…」

ど、どうしよう!?
なんでこんなところにリクさんがいるのよ。



「俺、ハンバーガーが食べたいんだけど、おまえも同じのでいいか?」

「は、はいっ!」

「飲み物は?」

「ウ、ウーロン茶で…」

「荷物、見ててくれよな。」



リクさんは、そう言い残すとハンバーガーのブースに向かって歩いて行った。
私は言われた通りにリクさんの座ってたテーブルに座って…



まだ意味がよくわからない。
何で、リクさんがいるの…!?

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