愛しのカレはV(ヴィジュアル)系
さゆみと別れ、バイトに向かっている電車の中で、LINEが届いた。



(リクさん!)



『ごめん…寝てた。』

寝てた?こんな時間まで??
昨夜はずいぶん飲んだってことかな?



『昨夜はお疲れ様でした。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。』

やっぱり一応謝っとかないとね…



『望結が謝ることなんてない。』



えっ!?急にどうしたんだろ?
私のこと、『ヅラ子』じゃなくて、『望結』って呼んだ…



『朝早くに出られるか?』

何、その唐突な質問…



『はい、大丈夫です。』

『じゃあ、明日7時、〇〇駅の東出口で待ってるから。』

『はい。わかりました。』



文字にすると冷静に見えるけど、内心はそうじゃなかった。
何なんだろう?
そんな朝早くから一体何の用なんだろう?
訊きたかったけど、訊くタイミングをはずしてしまって訊けなかった。



ずっと気になりながらも意味がわからなくて…悶々とした時を過ごした。



そして、次の日……



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