愛しのカレはＶ(ヴィジュアル)系
もうどうしたらいいのかわかりません…
（しっかりしなきゃ…！あんなこと、絶対に嘘なんだから…）



まだドキドキがおさまらない。
電車に揺られる間も、考えるのはずっとさっきのことばかり。



いやがらせに違いない。
もしかしたら、あの子達…私とリクさんのデートを目撃して……
そうだよ、だから、あんな意地悪を言って、私達を別れさせようとしてるのかもしれない。



（気にしない、気にしない。）

私は自分にそう言い聞かせた。



気分を変えようと、スマホを見たら、さゆみからのＬＩＮＥが入ってた。



（わぁ…）



そこにあったのは、さゆみと瑠威の２ショット。



『瑠威さんとクロウさん、ＣＬＯＷＮの打ち上げに行くみたいだよ。』



えー…
確か、瑠威…今日はレコーディングがあるから、帰れないかもしれないとか、ＣＬＯＷＮのライブには行けないとかって言ってたよね。
どうしたんだろ？
そのほかにも、キースさんやリクさん、ジュカさんに朔也さんの画像がいっぱい送られて来てた。
そういえば、ＣＤにサインしてもらう時、さゆみはいっぱい撮ってたっけ。
ジュカさんって本当にきれいな顔してるなぁ…なんて考えてたら、なんだかちょっと気持ちが落ち着いてきた。
< 337 / 366 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop