人間嫌いの小説家の嘘と本当
第一章
捨てる男あれば、拾う男あり
カラーン、カラーン、カラーン
真っ白なチャペル。
大きなベルが鳴り響き、幸せを知らせる。
女性が、誰もは1度は憧れる瞬間。
白いウエディングドレスを身にまとい、隣には優しい笑みを浮かべ私を見つめる旦那様。
集まった友達からはフラワーシャワーと祝福の声。
私も、秒読みってところまで来たのに――。
現実は、そうは行かなかった。