後ろの席はちびの速水くん
揺れる気持ち
明日で三学期が終了という放課後、同じクラスの男子に告白された。
駿くんと別れてから自体は色々と深刻していた。
初めて男子から告白されたのは駿くんだった。
それはそれは嬉しいもので、
付き合う前までは仲は良かったものの、
駿くんを好きっていう感情よりも、気になるって気持ちの方が高かったと思う。
それでも嬉しくて、おっけいしたことに後悔した日を感じた事があった。
誰かと付き合うってことは、あたしにとって
軽い気持ちじゃいけないこと。
責任がいること。
簡単な気持ちで人を傷つける事になっちゃうから。
だから...今度は真剣に考えたいから。
その告白には遠まわしに返事をした。
その人はいい人かも知れないけど、あまり中身は知らないし関わりもないし、今後のことを考えると無理だと思ったから。
あたしのどこがいいのかなって深く考えた瞬間だった。
だけどその人は一度、駿くんと2回目の距離を置いてる時にあたしに告白してきた。
もう終わったことだと思っていたのに、
あれから半年経ったけど、今日まであたしのことを好きでいてくれてたんだなって思った。
サッカー部のマネージャーと駿くんの噂がなり始めたのも全てこの時からだった。
駿くんと同じサッカー部に所属しているその男子は駿くんと仲が良かった。
2回目の距離を置いたのはやっぱりあたしの勝手な気持ちで。
その人に相談したから。
その人の話によると、練習試合の会場まで2人で行ってたとか
アイスやヨーグルトなどおごってあげてたとか。
あたしからしたらそれは考えられないことで。
駿くんはあたしと付き合って、ほとんどの女子と喋らなくなったから。
だから他の女子と仲良くすることがどんなに珍しかったことなのか。
2年の9月13日、人生最大の泣いた日だった。
1番最悪な誕生日だった。
それからというもの、駿くんはあたしに対する態度が変わった。
冷たく接された。
なのにあたしは、その頃になって自分の気持ちにはっきりと気づいた。
駿くんが好きだって。
そう知った時にはもう、事は遅かった。