mariage
でも、そんな事を聞く勇気がなくて、目だけで訴えてみる。
「…不安なのは分かる。だが鮫島君は、公私ともに頼れる男だと思う。私が認めた男だ。安心して嫁に行きなさい」
そう言われても、納得出来るはずもなく。困惑顔のまま、社長を見つめた。
数秒後、ポツリと出た言葉は。
「結婚しても、秘書は続けてもいいの?」
「続けたければ続ければいい。だが、結婚生活に支障が出るようなら、やめても構わない。秘書の代わりはいるが、妻となるお前の代わりは居ないんだから」
「…」
…私の気持ちは置き去りにされたまま、話は確実に進んでいくのだなと、この時思った。
…秀吾の気持ちが聴けたら、なんの迷いもなく進めるのに。
彼の口から、私が好きだと言ってくれるなら、何もかも委ねられるのに。
「…不安なのは分かる。だが鮫島君は、公私ともに頼れる男だと思う。私が認めた男だ。安心して嫁に行きなさい」
そう言われても、納得出来るはずもなく。困惑顔のまま、社長を見つめた。
数秒後、ポツリと出た言葉は。
「結婚しても、秘書は続けてもいいの?」
「続けたければ続ければいい。だが、結婚生活に支障が出るようなら、やめても構わない。秘書の代わりはいるが、妻となるお前の代わりは居ないんだから」
「…」
…私の気持ちは置き去りにされたまま、話は確実に進んでいくのだなと、この時思った。
…秀吾の気持ちが聴けたら、なんの迷いもなく進めるのに。
彼の口から、私が好きだと言ってくれるなら、何もかも委ねられるのに。