mariage
…それから数日後、秘書室に、分厚い茶封筒が届けられた。
差出人は、秀吾からだった。
それを開けると、中には、式場のパンフレット、ウエディングドレスの写真など、色んなものが入っており、好きなものを選ぶようにと書かれたメモが一枚入っているだけだった。
「…一人で全て決めろって事?」
そんな事を呟き、ぼんやりそれらを見つめていると、社長が入って来た。
「…鮫島君からだな。琴乃、好きな物を選びなさい。お金に糸目はつけない。お前の晴れの舞台だ。うんと綺麗な花嫁になれるように」
「…社長」
「…ただ。どうしても、披露宴の招待客だけは、私が決めさせてもらうぞ。会社が絡んでくるからな。鮫島君も、社長だしな。その辺の打ち合わせは私がやるから」
それだけ言うと社長室に入ろうとするので慌てて止めた。
「待ってください、社長。私、鮫島さんと、一言も口をきいた事がないんです」
差出人は、秀吾からだった。
それを開けると、中には、式場のパンフレット、ウエディングドレスの写真など、色んなものが入っており、好きなものを選ぶようにと書かれたメモが一枚入っているだけだった。
「…一人で全て決めろって事?」
そんな事を呟き、ぼんやりそれらを見つめていると、社長が入って来た。
「…鮫島君からだな。琴乃、好きな物を選びなさい。お金に糸目はつけない。お前の晴れの舞台だ。うんと綺麗な花嫁になれるように」
「…社長」
「…ただ。どうしても、披露宴の招待客だけは、私が決めさせてもらうぞ。会社が絡んでくるからな。鮫島君も、社長だしな。その辺の打ち合わせは私がやるから」
それだけ言うと社長室に入ろうとするので慌てて止めた。
「待ってください、社長。私、鮫島さんと、一言も口をきいた事がないんです」