悪いキス
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しかしどんなに泣いてもわたしが大航を好きだということは変わらなかった
目を腫らしたまま朝が来て合宿の荷物を持ってひとりで学校にむかった
「あれ、今日は桑原と一緒じゃないんだ?」
そう、声をかけてきたのは合宿で同じ班の余頃(よころ)だった
「……………」
「今日からの勉強合宿、一緒の班になったね」
「…そうだね」
「勉強で分からないことがあったら訊いて。特に英語と世界史は強いんだ。前回の入学当初にあった模試、あれ全国で50位に入ってたんだ」
「…へぇ、そうなんだ。凄いね」
わたしはまるで興味が無いような無愛想な態度をしていた