悪いキス

「実はさ、第一志望校滑っちゃって。ひたすら猛勉強してトップでこの学校に入ったわけ、入学式で祝辞を読んだの覚えてる?あれ僕だよ」

「…ごめん、よく覚えてないや」

「どうしたの、元気ないみたい?熱でもある?」

そう言って自然にわたしのひたいに余頃(よころ)の手のひらが触れてきた


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