悪いキス

@@@@@@@@





@@@@@@@@.


「大丈夫?…たい君」

一番そばにいたわたしは大航の額に手をやり熱を測った

「すごい熱い、すぐに寝かせた方がいいね」

わたしがそう言うと一倫が大航を肩で担いでベッドへと運んだ

「わたし飲み物取ってくる」

そう言って急いでキッチンからジュースを見つけてコップに注ぎ、二階へ持って上がった

「ありがとう、琴美ちゃん」

わたしが大航に近づくと既にそばにいたまい子がジュースを受け取った

「本当はスポーツドリンクがいいんだろうけど、オレンジジュースが無難かなと思って…」

「大航くん、琴美ちゃんがジュースを持って来てくれたよ」

そう言うと大航はすかさずグラスを受け取り一気に飲み干した

「まだいる?」

わたしが訊ねると、いいやと首を振る大航はしばらく寝かせて欲しいと訴えた


< 231 / 415 >

この作品をシェア

pagetop