悪いキス
グラスの底に醤油、ゴマ油、マヨネーズ、こしょうを分量だけパフェのようにしいていく
それから細長く切った野菜を入れて完成した
食べるときにグラスの底を混ぜればよい
「はい、出来たよー」
枝豆を切っていた一倫に呼び掛けた
「おっ、いける!夏にぴったりな食べ方だね。琴美ちゃんもあーんして」
わたしは何のためらいもなく口を開けた
「かじらないで、そのままドレッシングだけ舐めとって」
わたしは言われた通りにした
そして口の中に野菜スティックを出たり入れたりスライドさせるのだった
「俺も舐められたい」
「何、馬鹿なこと言ってるんですか?」
「悪い?」
「当たり前でしょ」
「琴美ちゃん、…口にマヨネーズ着いてる」
「え?…どこ」
キッチンペーパーで拭き取る前に一倫に舌で舐めとられた