悪いキス

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やっぱり現れてくれたのだ

わたしをこのトラブルから助けて出してくれるのは大航しかいない

「偶然、船橋に会ってさ。境内に行く琴美を見たって教えてくれたんだ」

「…船橋さんが?」

「兄貴、いい加減にしろ。北海道のときもそうだったけど琴美にちょっかい出すのはもうやめろよ。女の子なら誰にでも手をだして気に入った娘にはしつこくてどうしようもねぇな」

「うっせぇな、いつぞやみたいにお前は物影で見てれば良かったんだよ。琴美ちゃんは大航にはもったいないから俺が貰ってやるってんのに…」

一倫は頭をかきながら居心地悪そうにする

「りん先輩は本当はもうわたしのことを諦めてるんじゃないですか?わたしに関わるのは本当は他の誰かのためじゃ…?」

「おい、もう場所変えしよーぜ。他行ってナンパでもすっか?」

男たちは一倫をとっとと置いて立ち去って行く

「待って…りん先輩!本当は誰かのこと好きになり始めてるんじゃ?…ナンパなんてやめて今すぐそのひとのそばにいるべきですよ」

「「………え?」」

一倫と大航は声を合わせた


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