悪いキス

「これだけじゃあ思い出せないよね、僕たち本当に仲良かったんだよ?」

そう言って私の上にまたがった

長い髪を撫でながらアイスクリームのように甘い吐息が耳たぶにふりかかる

「僕の気持ち、まだわかってくれてないんだろ?」

「…ごめんなさい」

「早く思い出してよ。僕もう我慢できないみたい」

パジャマのボタンをゆっくりと丁寧に外していく

「琴美、お前ら何してんだ?」


< 317 / 415 >

この作品をシェア

pagetop